さて、今回はタイトルどおり、ボストン美術館で行われている特別展示をご案内しようと 思いますが、その前にまず、終わった展示について一言。先日まで行われていたレンブラ ント展、行かれた方はいらっしゃいますか???素晴らしかったですよね~。光と影の巨 匠と呼ばれ、世界中で賞賛されているレンブラントですが、実は私には彼の何が素晴らし いのか、よく分からないところがありました。(私に芸術的センスがないという、ただそ れだけの事なのかもしれないけれど。)ですが、この前回の特別展示で、私の彼に対する 評価は大きく変化しました。自画像を含む彼の絵も良かったけれど、何といっても素晴ら しかったのはエッチング!今まで色んな特別展示に行きましたが、あそこまで感動したの は、このレンブラント展だけかもしれません。という訳で、ひょっとして「美術館の特別展示なんて興味ないよ。」と思っている方も、是非、時間を見つけて訪れてみて下さい。芸術観が変わるかもしれませんよ!
ゴーギャン展(Gauguin Tahiti)
レンブラント展の後を引き継いだのは、ゴーギャン展。2月29日から始まりました。フ ランスで生まれ育った彼が1891年に訪れたタヒチに魅せられ、移住、1903年に亡 くなるまで過ごした第二の祖国で描いた、色鮮やかな作品を鑑賞する事ができます。もち ろん、ゴーギャンの代表作の一つ、「われわれはどこから来たか、われわれとは何者か、 われわれはどこへ行くのか」も展示に含まれています。 この展示、実はツアーになっていて、既にパリで大きな成功を収めています。当美術館が アメリカでは「唯一」の会場となっているので、ボストンを訪れの方には時間を作ってで も行っていただきたい展示です。 特別展示は6月20日まで。開館時間などの詳細は美術館のウエブサイトを御参照くださ い。
日本の絵葉書展(Art of the Japanese Postcard: The Leonard A. Lauder Collection)
20世紀の初頭に登場し、日本で大人気となったポストカードの展示です。日露戦争 (1904年~1905年)を奨励するために日本政府が発行したものが初期には多く見 られたそうですが、急激にモダン化していく日本のイメージも多くのカードの題材となり ました。日本の新しい姿を捉えようと人々はポストカードを買い求め、その需要に応える ために何百万枚という数が印刷されたそうです。また、ポストカードは日本のアーティス ト達にとって気軽で身近な表現場所となり、ヨーロッパから取り入れたアールデコやアー ルヌーボーなどの新しい技法を試す恰好の場を与えました。 昨年3月に2万枚以上のポストカードをボストン美術館に寄付してくれたレオナード・ラ ウダー氏のコレクションが特別展示として一般公開されます。1900年頃から第二次世 界大戦直前までの作品を鑑賞できます。 この展示は3月10日から6月6日まで。こちらは通常の入館料お1人$15で鑑賞可能です。