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​※当時の文章をそのまま記載しています。現在とは状況が異なる場合がございますので、ご了承ください。

アムトラック<アセラ>でニューヨークへ

2001年12月26日

さて、第1回はアムトラックの特急列車「アセラ」についてご案内します。


ボストン~ニュヨーク~ワシントン間はアムトラックという列車を使って旅行できます。もう10年以上も前からの話しと思う方もいるかもしれませんが、大事なのはこれから。今までボストン~ニューヨーク間は4時間半の長旅だったのですが、最近就航したアセラという列車の利用によって約1時間短縮され現在は3時間半で行くことができるようになりました。

「飛行機なら1時間程度」と言う方もいるかと思いますが、ドアtoドアで考えてみましょう。ボストン市内から空港に行き、エアラインのカウンターで荷物をチェックインし、飛行機に乗ってニューヨークの空港・ラ=ガーディアに到着。そして空港からニューヨーク市内へ移動。この全行程で最低でも3時間。ニューヨーク名物(笑)の渋滞に遭遇すると、4時間近くかかってしまうこともあります。しかもニューヨーク~ボストン間のシャトル料金は現在片道$220と高い上に、空港からニューヨーク市内へのタクシー代として$30程度必要となることも忘れてはいけません。タクシーの代わりに安価のリムジンバスの利用も可能ですけれど、お金をセーブできる代わりに所用時間が長くなります。

Miho-san Acela.jpg

一方、アムトラック・アセラはどうでしょう。所用時間は3時間半。到着はニューヨーク・マンハッタンのど真ん中:34丁目と7番街の角にあるペンステーション。タイムズスクエアなどのミッドタウンへはタクシーでたったの5分。ボストンからの料金は$120程度と飛行機の約半額。ドアtoドアなら、飛行機とほとんど同じくらいの旅行時間でボストンからニューヨークへと到着することができます。さらに飛行機と違って、電車では面倒なチェックインの手続きの必要がありません。プラットホームに入る際に身分証明書の提示は必要となりますが、チケットのチェックは車内で車掌さんが行います。荷物は常に自分と一緒なので、ロストバゲージ(紛失)の心配もありません。空港でのあの長~い列に並ばなくていいのが、何といってもうれしいところです。

​© Miho Amano

列車の旅にはまだまだ利点はあります。先ずは景色。上昇してしまうと飛行機から見えるのは単調な雲と空だけ。列車の旅では窓の外の景色をじっくりと楽しむことができます。秋には素晴らしい紅葉を見ることができますし、ニューヨークでは摩天楼をゆっくりと眺めることもできます。さらに座席もゆったり。席数が多いので満席になることはめったになく、1人で2席を独占できてリラックスできます。

列車の旅・イコール・時間に余裕のある旅行者というイメージが、アセラの登場によって変わりつつあります。空港でチェックインの長い列、市内への移動などのわずらわしさから解放されて、列車の旅の時間を睡眠、読書、商談の準備など有効に使うことができます。

最後に1つ便利な情報を。アセラ便を含めアムトラックには指定席がなく、全席自由となっています。混んでいるシーズンなど座席の確保が心配な時には、駅構内にいるレッドキャップ(赤帽)サービスの利用をおすすめします。乗車まで荷物を預かってくれるので重い荷物から解放されるだけでなく、一般の乗客よりも早く乗車することができます。乗車時には座席まで自分の荷物を運んでくれるので、とても便利です。レッドキャップは、駅の構内で荷物用の大きな台車を押しているのが目印です。荷物を運ぶのが大変な時やあせって乗車するのが面倒な人は是非どうぞ。荷物1個につき、2ドル前後のチップを払うことも忘れないように。スケジュールなど、アムトラックについて詳しい情報が必要な人はhttp://www.amtrak.comへどうぞ。 

 

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